HHKB Professional HYBRID Type-S。
手を動かさずに打つために69キーまで減らしたキーボード
買うのは、1日中文字を打っていて、指をホームポジションから動かす回数を減らしたい人だ。 HHKB Professional HYBRID Type-Sは日本語配列で69キー、英語配列で60キーしかない。F1〜F12は独立したキーとして存在せず、Fnキーとの同時押しになる。 REALFORCEのRC1は82キー、R4のテンキーレスは91キーで、どちらもF列が単独で並ぶ。打鍵感の好みで迷う前に、この数の差でだいたい決まる。
キーを減らしてでも手を動かしたくないならHHKB。F列と編集キーを残したいならREALFORCE
Professional
HYBRID Type-S
36,850円
RC1
38,280円
R4
テンキーレス
38,940円
静電容量無接点のキーボードを買うと決めた後、HHKBとREALFORCEで止まる
3万円台のキーボードを買おうと決めたところまでは早い。この価格帯の静電容量無接点方式で名前が挙がるのは、PFUのHHKBと東プレのREALFORCEだからだ。
そこから先が動かなくなる。検索して出てくるのは「スコスコする」「しっとりしている」といった打った人の感想で、触れる店が近くにないと判断のしようがない。
ただ、返品できない3万円台の買い物で失敗する原因は、そこではない。届いてから困るのは、いつも押していたキーが単独では無くなっていたときだ。
HHKBの配列は、指をホームポジションから離さないために組まれている
HHKBの日本語配列は、最上段が数字キーだ。その上にあるはずのF1〜F12の列が無い。右端のBack Spaceは数字の列にあり、Controlは左手小指のすぐ横、Aの隣に置かれている。
ホームポジションに指を置いたまま、小指だけでControlに届く。 Control+A、Control+E、Control+Kといったカーソル移動や削除のショートカットが、手を動かさずに打てる。
F1〜F12はFnキーとの同時押しで入る。方向キーは、日本語配列なら右下に上下左右が並ぶ。英語配列の60キーには方向キーも無く、Fnと[ ; ' / の組み合わせになる。
キースイッチは3機種とも静電容量無接点方式で、接点が物理的に触れ合わない。REALFORCEのスイッチ寿命は1億回以上と公表されている。
HHKBのキーストロークは3.8mm、押下圧は45g。REALFORCEのRC1とR4は4.0mmだ。
HHKBの日本語配列と英語配列の違いは、方向キーとかなの有無
日本語配列は69キーで、右下に方向キーが4つ載る。英語配列は60キーで、方向キーもFnとの同時押しになる。
初めてHHKBを買うなら日本語配列を選ぶほうが戻りやすい。 英語配列は記号の位置が変わるので、仕事で使う環境を全部そろえないと打ち間違える。
HHKBを選ぶ理由は3つ
1. 幅294mm・550gで、A4の半分強に収まる
HHKBは294×120×40mmで550g。REALFORCE RC1は295×130×39mmで600g、R4テンキーレスは366×146.5×39mmで1.1kgだ。
RC1との横幅の差は1mmしかない。差が出るのは奥行きで、HHKBの120mmに対してRC1は130mm、R4は146.5mm。 キーボードの手前に手を置く余白が、そのぶん机に残る。
R4は1.1kgあるので、カバンに入れる機械ではない。据え置いて使う想定の重さだ。
2. 単3形乾電池2本で約3か月動く
HHKBの電源は単3形乾電池2本か、USBからの給電。アルカリ乾電池で約3か月が目安になる。
RC1は内蔵のリチウムバッテリーで、1回の充電で約1か月。R4テンキーレスは単4形乾電池3本だ。
出先で切れたときに、コンビニで買える電池で復帰できるのがHHKBとR4になる。 RC1はUSBケーブルを挿して充電しながら使うことになる。
3. キーマップを本体に保存できる
HHKBには制御キーを入れ替えるDIPスイッチに加えて、文字キー全般を変えられるキーマップ変更機能がある。設定はキーボード本体に残る。
会社のパソコンに挿しても、自宅のMacに繋いでも、同じ配列で打てる。 変更ツールはWindows版とmacOS版があり、無償で配布されている。
REALFORCEも専用ソフトでキーマップを入れ替えられて、本体のオンボードメモリーに4面ぶん持てる。この機能はどちらにもある。
HHKBはやめとけ、と言われる理由になる4つ
1. F1〜F12を単独で押せない
HHKBのF1〜F12はFnキーとの同時押しだ。Excelの絶対参照(F4)、日本語入力のカタカナ変換(F7)、動画編集ソフトのショートカットあたりで毎回2キーになる。
ファンクションキーを1日に何十回も押す仕事なら、ここで押す回数が倍になる。 その代わりに指がホームポジションから離れない、という交換だ。
2. 通常ラインナップの押下圧は45gだけ
HHKB Professional HYBRID Type-Sの押下圧は45g。荷重を選ぶ枠は無い。
押下圧30gのモデルは30周年記念モデルとして出ていて、こちらは39,600円、Controlキーが赤色の特別デザインになっている。ただし英語配列・日本語配列とも全色が2026年9月11日の時点で売り切れだ。
REALFORCEはRC1が45gと30g、R4が45gと変荷重と30gから選べる。指が軽いほうがいいと分かっているならREALFORCEになる。
3. キーが反応する深さを変えられない
REALFORCEにはAPCがある。キーが反応する位置を、R4は0.8mmから3.0mmの範囲で、RC1は0.8mm・1.5mm・2.2mm・3.0mmの4段階で、キーごとに変えられる。
浅くすると軽く触れただけで入力され、深くすると誤入力が減る。HHKBにこの調節は無く、ストローク3.8mmの固定になる。
4. USBケーブルが付属しない
HHKBの箱にUSBケーブルは入っていない。本体側はUSB Type-Cなので、手持ちのケーブルを使うか別に買う。
REALFORCE R4テンキーレスには1.8mのType-A→Type-Cケーブルと単4形乾電池3本が、RC1には1.8mのケーブルが同梱されている。箱を開けてすぐ有線で使いたいならREALFORCEだ。
HHKBとREALFORCE R4・RC1の違いは、残っているキーと荷重の選択肢
価格はHHKBがPFUダイレクト、REALFORCEの2機種が東プレ公式の楽天市場店で、いずれも2026年9月11日に確認した税込金額だ。仕様は各社の公式製品ページから引いている。
静電容量無接点方式であることと、Bluetoothで4台まで登録できることは3機種に共通する。 ここを比較の軸にしても差は出ない。
REALFORCE側にあってHHKBに無いのは、キー荷重の選択肢とAPCの2つ。HHKB側にあってREALFORCEに無いのは、120mmの奥行きと550gの軽さになる。
R4テンキーレスには近接センサーが入っていて、手を近づけると自動で再接続する。キー入力でマウスカーソルを動かす機能も同じくR4に付いている。
HHKB Studioは静電容量無接点方式ではない
同じHHKBでも、HHKB Studio(44,000円)は中身が違う。HHKBシリーズで初めてメカニカルスイッチを採用した機種で、静電容量無接点方式ではない。 押下圧45gのリニアタイプの静音スイッチが入っている。
本体はホットスワップ方式なので、自分でキースイッチを別のものに交換できる。中央にはポインティングスティックとマウスボタン、側面と手前にはジェスチャーパッドが付く。
キーボードから手を離さずにカーソルを動かしたいならStudio、静電容量無接点方式が目的ならProfessional HYBRID Type-Sになる。
条件別に、どれを買えばいいか
3万円台のキーボードで外すのは、だいたいこの4通り
Excelと動画編集が仕事
HHKBだとF4とF7が毎回2キーになる
F列が独立しているRC1かR4を選ぶ
持ち歩くつもりで買う
R4テンキーレスは1.1kgある
HHKB 550g か RC1 600g
45gが重いと感じている
HHKBの通常モデルに30gは無い
RC1かR4の30g荷重モデルを買う
いきなり英語配列を買う
60キーで方向キーも同時押しになる
1台目は日本語配列の69キー
価格は2026年9月11日に各メーカーの公式通販で確認
最終結論
文字を打つ時間が仕事の大半を占めるなら、HHKB Professional HYBRID Type-Sを勧める。 ControlがAの隣にあり、69キーが幅294mmに収まり、キーマップが本体に残る。この3つはREALFORCEには無い。
表計算とファンクションキーで動くソフトを1日中触る人には向かない。F1〜F12が同時押しになるぶん、押す回数が確実に増える。
僕なら日本語配列の69キーを買う。撮影から戻って原稿を打つときに、方向キーを探して手を右に動かす時間が無くなるほうが効くからだ。
仕様
HYBRID Type-S
英語配列60キー
ストローク3.8mm・押下圧45g
(キートップ上面まで)
(電池含まず)
USB Type-C
USBコネクターからの給電
(メーカー環境でのテスト値)
キーマップ変更機能
(無償・USB接続で使用)
iOS/iPadOS/visionOS
日本語配列/日本語無刻印
昇華印刷・3段階の傾き調整
HHKB Professional HYBRID Type-S(36,850円)
価格は2026年9月11日にPFUダイレクトで確認した税込金額です。変わるのでリンク先で確かめてください。
よくある質問
HHKBとREALFORCEの違いは何ですか?
キーの数、キー荷重の選択肢、反応する深さを変えられるかの3つです。HHKB Professional HYBRID Type-Sは日本語配列で69キー、英語配列で60キーで、F1〜F12の独立したキーがありません。REALFORCE RC1は82キー、R4テンキーレスは91キーで、どちらもF1〜F12が独立しています。キー荷重はHHKBが45gだけ、RC1が45gと30g、R4が45gと変荷重と30gです。REALFORCEにはキーが反応する深さを0.8mmから3.0mmの範囲で変えるAPCがあり、HHKBにはありません。静電容量無接点方式であることと、Bluetoothで4台まで登録できることは両方に共通です。
HHKBはやめとけと言われるのはなぜですか?
キーが減っていることが理由です。F1〜F12は独立したキーとして無く、Fnキーとの同時押しで入力します。英語配列の60キーには方向キーもありません。日本語配列の69キーには方向キーが右下にありますが、Insert・Home・Page Upなどの編集キーは同時押しになります。動画編集やExcelでファンクションキーを単独で押す習慣がある人は、その分だけ操作が増えます。キー荷重も45gだけで、通常ラインナップに30gはありません。
HHKB StudioとProfessional HYBRID Type-Sは何が違いますか?
キースイッチの方式と、マウス機能の有無です。Professional HYBRID Type-Sは静電容量無接点方式ですが、HHKB StudioはHHKBシリーズで初めてメカニカルスイッチを採用しています。押下圧45gのリニアタイプの静音スイッチで、本体はホットスワップ方式なので自分でスイッチを交換できます。Studioには中央にポインティングスティックとマウスボタン、側面と手前にジェスチャーパッドが付いていて、キーボードから手を離さずにカーソルを動かせます。価格は44,000円です。
HHKBに押下圧30gのモデルはありますか?
30周年記念モデルだけが押下圧30gで、通常ラインナップは45gです。30周年記念モデルはHHKB Professional HYBRID Type-Sをベースに押下圧30gのキースイッチを載せたもので、価格は39,600円、Controlキーが赤色の特別デザインです。英語配列の墨が750台、雪が450台、白が300台、日本語配列の雪が450台、白が300台、墨が750台の限定生産で、2026年9月11日の時点でPFUダイレクトの全色が売り切れです。押下圧30gで買いたい場合はREALFORCEのRC1かR4に30g荷重のモデルがあります。
情報の出どころ
- HHKB Professional HYBRID Type-Sの価格と仕様
- 36,850円(PD-KB820YSC)は、PFUダイレクトの商品ページで2026年9月11日に確認した税込価格。キー数、キーストローク、押下圧、サイズ、質量、インターフェース、無線操作距離、電源、動作時間、カスタマイズ機能、互換性、USBケーブルが付属しないことは、PFU公式サイトのHHKB Professional HYBRID Type-S製品ページ(2026年9月11日)。
- 30周年記念モデル
- 押下圧30g、39,600円、赤色のControlキー、色ごとの限定台数、全色が売り切れであることは、PFUダイレクトの30周年記念モデル一覧と商品ページ(2026年9月11日)。
- HHKB Studio
- 44,000円は、PFUダイレクトのHHKB Studio一覧(2026年9月11日)。メカニカルスイッチ、押下圧45gのリニアタイプ静音スイッチ、ホットスワップ、ポインティングスティック、ジェスチャーパッドは、PFU公式サイトのHHKB Studio製品ページ。
- REALFORCE R4 テンキーレスの価格と仕様
- 38,940円(R4HC21)は、東プレ公式の楽天市場店で2026年9月11日に確認した税込価格。キー数91、サイズ146.5×366×39mm、重量1.1kg、キーストローク4.0mm、Bluetooth 5.0&USB、内容物、スイッチ寿命は、東プレ公式サイトのR4HC21製品ページ。APCの調節範囲、キー荷重の3種、近接センサー、マウス機能、マルチペアリング4台は、同サイトのR4キーボード製品カテゴリーページ。
- REALFORCE RC1の価格と仕様
- 38,280円(C1HJ21)は、東プレ公式の楽天市場店で2026年9月11日に確認した税込価格。キー数82、サイズ130×295×39mm、重量0.6kg、キーストローク4.0mm、バッテリー持続時間、内容物は、東プレ公式サイトのC1HJ21製品ページ。APCの4段階の値、キー荷重の2種、マルチペアリング4台は、同サイトのRC1キーボード製品カテゴリーページ。