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ProGrade PG05.6。
Macでは20Gbpsのリーダーが10Gbpsに落ちる

2026.08.31カメラ機材
ProGrade Digital PG05.6 の本体。正方形の筐体の手前にCFexpress Type Bのスロットが1つ、側面には放熱用のフィンが並ぶ。

20Gbpsと書かれたカードリーダーをMacに挿しても、10Gbpsでしか動かない。Appleが USB 3.2 Gen 2x2 に対応していないからだ。PG05.6はUSB4なので、ここで落ちない。

先に、要点を3つ

20Gbpsのリーダーは、Macだと半分で動く

カードリーダーの箱には、いま3つの数字が並んでいる。10Gbps、20Gbps、40Gbps。

まん中の20Gbpsが罠だ。

この20Gbpsは USB 3.2 Gen 2x2 という規格で、Macが対応していない。Appleの技術仕様に載っているのは USB 3.1 Gen 2=10Gbpsまでで、Apple シリコンになっても変わっていない。

対応していない機器を挿すと、両者が持っている速度まで落ちる。M3のMacBook Airなら10Gbpsだ。

ややこしいのは、USB4にも「最大20Gbps」の転送モードがあること。名前は同じでも中身は互換性のない別物で、USB4のホストに必須なのはこちらだけ。USB 3.2 Gen 2x2 のほうは任意だから、Macは載せていない。

つまりMacで20Gbpsのリーダーを買うと、払った金額のうち上の10Gbpsぶんは動かない

抜け道はUSB4かThunderboltのリーダーを選ぶこと。PG05.6はその側にいる。

PG05.6はUSB4の40Gbps。スロットは1つだけ

ProGrade Digitalが2023年9月29日に出した、CFexpress Type B専用のシングルスロット機だ。

公式のデータシートから数字を並べる。

項目
項目
インターフェース
USB4(最大40Gbps=5GB/秒)
スロット
CFexpress Type B
×1(SDは無い)
対応カード
CFexpress Type B
1.0 / 2.0 / 4.0
寸法
70.8×70.8×18mm
付属
USB4認証ケーブル0.8m
メタルプレート
冷却
内部にヒートシンク
対応OS
macOS 10.6以降
Windows 10以降
その他
底面マグネット/転送LED
2年保証

ケーブルの長さは、公式データシートが0.8m、日本の発売時の資料が0.7mと書いていて数字が揃っていない。実測ではないので、両方あることだけ書いておく。

底のマグネットは、付属の金属プレートをノートPCの天板に貼って本体をくっつけるためのもの。転送中に引っぱられて抜ける事故を防ぐための仕掛けだ。

PG05.6 の本体と、付属するUSB4認証ケーブル。コネクターに40Gbps・240Wの刻印がある。
付属ケーブルのコネクターには40Gbpsの表記がある。USB4は認証ケーブルでないと速度が出ないので、同梱されているのは意味がある。画像:メーカー提供の商品画像

512GBの取り込みが、6分50秒から2分31秒になる

速さの話は、時間に直さないと判断できない。1回の撮影で512GBを取り込むとして計算した。

使うのは理論値だ。USB 3.2 Gen 2の上限は1,250MB/秒。CFexpress 4.0のCOBALTは読出3,400MB/秒。手元に多いCFexpress 2.0のカードは、ラベルに1,700MB/秒と書かれているものが標準になる。

512GBを吸い出すのにかかる時間 Mac内蔵の10Gbpsで6分50秒、PG05.6と2.0カードで5分1秒、PG05.6と4.0カードで2分31秒。 Macの10Gbps(Gen 2の上限) 6分50秒 PG05.6 + CFexpress 2.0 5分1秒 PG05.6 + CFexpress 4.0 2分31秒
理論値どうしの比較(512GB)。差が出るのはリーダーの値段ではなく、手持ちのカードが4.0かどうか
組み合わせ
効く上限
512GB
1.3TB
USB 3.2 Gen 2のリーダー
1,250MB/秒
(リーダーが天井)
6分50秒
17分20秒
PG05.6+2.0カード
1,700MB/秒
(カードが天井)
5分1秒
12分45秒
PG05.6+4.0カード
3,400MB/秒
(カードが天井)
2分31秒
6分22秒

4.0のカードを持っているなら、1回で4分19秒縮む。

2.0のカードのままだと1分49秒。半分以下だ。天井がリーダーからカードに移るだけで、カードの上限は変わらないから当然そうなる。

差額のほうも見る。この日のAmazonで、PG05.6が15,640円、ダブルスロットのPG05.5が12,665円。差は2,975円だった。

週2回、年104回の取り込みで積むと、4.0カードなら年7時間29分、2.0カードなら3時間8分が浮く。

2,975円で年7時間なら、僕は出す。3時間なら迷う。分かれ目はリーダーの値段ではなく、手持ちのカードが4.0かどうかだ。

断っておくと、これは理論値どうしの割り算だ。実際はカードの発熱、保存先のSSDの速度、ファイル数で落ちる。縮む方向は変わらないが、この数字がそのまま出るとは思わないほうがいい

CFexpress 4.0のカードを持っているなら
15,640円(税込・2026年8月31日にAmazonで確認)
価格は変わります。リンク先で最新の金額を確認してください
Amazonで見る 楽天市場で見る 価格は変動します。最新の金額はリンク先で確認してください

正直イマイチな点

いちばん大きいのはスロットが1つしかないこと。SDが読めない。

2台目にSD機を使う人は、結局もう1台ぶら下げることになる。ダブルスロットのPG05.5なら1台で済む。USB4を取ると、机の上のケーブルが1本増える

次に、MacでのRefresh Proの制限。メーカーが出している対応表を見ると、PG05.6のMac欄だけ三角が付いている。

ProGrade Digital の Refresh Pro 対応表バージョン3.1.2。USB4のPG05.6はWindowsが丸、Macが三角で、注記にヘルスのみ利用可・対応に向けて開発中と書かれている。
Refresh Pro対応表(バージョン3.1.2)。PG05.6のMacはヘルスのみで、サニタイズとファームウェア更新は開発中と書かれている。画像:メーカー提供の商品画像

使えるのはヘルス(カードの寿命表示)だけ。速度を工場出荷状態に戻すサニタイズと、ファームウェアの更新は、Macからは動かない。

カードのメンテナンスをMacで完結させたい人には、これは減点だ。10GbpsのPG05.5なら全部使えるという逆転が起きている。

そして挿す側のポートを選ぶ。USB4かThunderbolt 3以降が要る。手前に安いハブを噛ませれば、そこで10Gbpsに落ちる。

最後に、CFexpress 2.0のカードしか持っていないなら、この買い物で買えるのは1回あたり1分49秒だ。素直に言えば、その人はPG05.5でいい。

PR 撮影データの受け渡しが遅いなら、回線を先に見る アップロードが詰まる原因は上り速度にあることが多い 見る

買う前に確かめる順番

順番を間違えると、速いリーダーを買っても数字が出ない。

  1. 手持ちのカードが CFexpress 4.0 か。2.0のままなら上限1,700MB/秒で、差は1分49秒まで縮む
  2. Mac側のポートがUSB4かThunderbolt 3以降か。ハブ経由にしない。直挿しが前提
  3. SDを読む必要があるか。あるならPG05.6の1台では終わらない
  4. Refresh ProをMacで使うか。使うならヘルスしか動かないことを承知しておく

やりがちなのは1を飛ばすこと。リーダーを速くしても、カードが2.0なら天井はカード側にある。

先に見るのは箱のGbpsではなく、いま挿しているカードの世代だ。

買い? 見送り?

PG05.6を選ぶ

  • CFexpress 4.0のカードを使っている
  • 1回の撮影で数百GB持ち帰る(動画・式・長丁場)
  • MacのUSB4ポートに直挿しできる
  • カードはCFexpressだけで、SDを使わない

PG05.5で足りる

  • 手持ちがCFexpress 2.0のカード
  • SDと2枚挿しで取り込みたい
  • MacでRefresh Proを全部使いたい
  • 1回の取り込みが100GB前後で終わる

僕は建築が中心で、1日で数百GBになることはめったにない。

それでも取り込みの数分は、いちばん機嫌が悪い数分だ。撮り終わって、早く見たいのに待たされる時間だから。

そこを2分半に縮められるなら、3,000円は安いと思う。

よくある質問

MacはUSB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)に対応していますか?

対応していません。Appleの技術仕様に記載があるのはUSB 3.1 Gen 2(10Gbps)までで、Apple シリコンのMacも同じです。20Gbpsをうたう USB 3.2 Gen 2x2 のカードリーダーをMacに挿すと、双方が持っている速度まで落ちて10Gbpsで動きます。USB4にも20Gbpsの転送モードがありますが、これは USB 3.2 Gen 2x2 とは互換性のない別のモードです。

ProGrade PG05.6はいくらですか?

2026年8月31日にAmazon.co.jpのプログレードデジタル正規輸入品で15,640円(税込)でした。2023年9月29日の発売時に公表された標準価格は15,200円(税込)です。USB 3.2 Gen 2のダブルスロット機PG05.5は同じ日に12,665円で、差は2,975円でした。

USB4のカードリーダーにすると取り込みはどれくらい速くなりますか?

理論値どうしの計算で、512GBの取り込みがUSB 3.2 Gen 2の上限1,250MB/秒なら6分50秒、CFexpress 4.0カード(読出3,400MB/秒)とUSB4の組み合わせなら2分31秒です。差は1回あたり4分19秒。手持ちがCFexpress 2.0カード(読出1,700MB/秒)なら5分1秒で、差は1分49秒に縮みます。

PG05.6でRefresh Proは使えますか?

Windowsでは全機能が使えます。Macでは制限があり、メーカーが公開しているRefresh Pro対応表(バージョン3.1.2)ではPG05.6のMac欄が三角で、カードの寿命を表示するヘルスのみ利用可、他は対応に向けて開発中と書かれています。サニタイズとファームウェアアップデートをMacで使いたい場合は、USB 3.2 Gen 2のPG05やPG05.5が確実です。

ProGrade Digital PG05.6(CFexpress Type B USB4 シングルスロットカードリーダー)

価格は2026年8月31日にAmazon.co.jpのプログレードデジタル正規輸入品で確認した金額(税込)です。変わるのでリンク先で確かめてください。

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ProGrade Digital PG05.6 15,640円
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