ProGrade Digital PG05.6。
512GBの転送が2分31秒になるCFexpressリーダー
CFexpress 4.0のカードを使っているなら、ProGrade Digitalのカードリーダー PG05.6(型番・15,640円)にする。512GBの転送が6分50秒から2分31秒になる。手持ちが2.0のカードなら、SDも一緒に読める下位の型番 PG05.5 で足りる。差を決めるのはリーダーではなく、いま使っているカードの世代だ。
どちらを買うか
20Gbpsのカードリーダーは、Macでは半分の速さしか出ない
CFexpressのカードリーダーは、10Gbps・20Gbps・40Gbpsの3種類ある。規格の名前は USB 3.2 Gen 2・USB 3.2 Gen 2x2・USB4で、名前を見てもどれが速いのかは分からない。
Gbpsは1秒に流れるビットの量で、8で割るとMB/秒になる。10Gbps=1,250MB/秒、20Gbps=2,500MB/秒、40Gbps=5,000MB/秒だ。
まん中の20Gbpsは USB 3.2 Gen 2x2 という規格で、Macが対応していない。 MacのUSBは USB 3.1 Gen 2 の10Gbpsまでで、Apple シリコンになっても変わっていない。10Gbpsより上はUSB4かThunderboltになる。
対応していない機器を挿すと、遅いほうの速度で動く。20GbpsのリーダーはMacでは1,250MB/秒だ。20Gbpsのリーダーを買っても、Macでは半分しか使えない。
USB4のPG05.6なら、Macでも速さが落ちない
PG05.6はUSB4の40Gbps=5,000MB/秒で、Macが対応している。リーダーが上限にならないので、速度はカードで決まる。
CFexpress 4.0のカード(ProGrade DigitalのCOBALT)は読出3,400MB/秒。512GBを転送するのに2分31秒かかる。USB 3.2 Gen 2のリーダーは1,250MB/秒で止まるので、同じ512GBに6分50秒かかる。
1,250MB/秒
1,700MB/秒
3,400MB/秒
短くなるのは4.0のカードで4分19秒、2.0のカードで1分49秒。週2回・年104回だと、年7時間29分と年3時間8分になる。
この1台を選ぶ理由は3つある
1. 次のカードに買い替えても足りる
CFexpress 4.0の上限は約4,000MB/秒で、USB4の5,000MB/秒のほうが上にある。カードを速いものに替えても、リーダーは買い直さなくていい。
2. USB4認証のケーブルが付いてくる
手持ちのUSB-Cケーブルだと、40Gbpsが出ないことがある。40Gbps対応の0.8mのケーブルが付いてくるので、別に買わなくていい。
3. 転送中に抜けない
底面のマグネットと金属プレートで、ノートPCの天板にくっつく。転送中にケーブルを引っかけても抜けない。
買う前に知っておく欠点
1. SDが読めない
スロットはCFexpress Type Bが1つ。2台目にSD機を使うなら、SD用のリーダーがもう1台要る。机の上のリーダーが2台になる。
2. MacではRefresh Proの3機能のうち1つしか動かない
Refresh Proは、ProGrade Digitalが無料で配っているカードの点検ソフトで、できることは3つ。カードの寿命の残りを見る(ヘルス)、遅くなったカードを新品の速度に戻す(サニタイズ)、カードのファームウェアを更新する。
PG05.6をMacに挿して動くのは寿命の表示だけで、サニタイズとファームウェア更新はWindowsでしか動かない。 安いPG05.5なら3つともMacで動く。上位機のほうが機能が少ない。
3. ハブを経由すると10Gbpsに落ちる
MacのUSB4かThunderbolt 3以降のポートに直接挿す。MacとPG05.6の間にハブを入れると10Gbpsに落ちて、PG05.5との差が消える。
4. 2.0のカードだと、短くなるのは1分49秒だけ
速度はカードで決まるので、カードが古いままなら短くなる時間も小さい。
5. 下位のPG05.5より機能が少ない
SDが読めてスロットが2つあるのは下位機のほうだ。PG05.6で増えるのは速さだけで、機能は減る。
入るカードと、つなぐ差込口。type-c・Thunderbolt・内蔵の話
買う前に外しやすい前提を4つ並べる。読めるカードの種類と、つなぐ側の差込口で決まる。
端子は type-c。Thunderbolt の差込口に挿しても動く
本体側もパソコン側もUSB-Cで、付属するのはUSB4認証のケーブルだ。パソコン側が Thunderbolt 3 / 4 の差込口でも、USB4の機器としてそのまま動く。ハブを経由すると10Gbpsに落ちるので、本体の差込口に直接挿す。
ソニーのカメラでも、Type A のカードは入らない
これは CFexpress Type B 専用の1スロットだ。ソニーのα1やα7S IIIが使う CFexpress Type A は形が小さく、この穴には入らない。ニコン・キヤノン・パナソニックが使う Type B は入る。ソニー機でも Type B を使う機種なら問題ない。
XQD は読めない
XQDはCFexpress Type Bと外形は同じだが中の規格が違う。公式が対応をうたっているのは CFexpress 4.0 Type B と、下位互換の CFexpress 2.0 Type B までだ。XQDのカードが残っているなら、別のリーダーが要る。
内蔵タイプではない。机に貼り付けて使う
パソコンのドライブベイに組み込む内蔵タイプではなく、外付けの1台だ。底面に磁石が入っていて、付属の金属プレートを貼れば机やノートPCの背面に留められる。転送中に動かない置き方ができる。
PG05.5との違いは、速さとスロットの数
40Gbps=5,000MB/秒
10Gbps=1,250MB/秒
4.0のカードを使っていないなら、PG05.6が勝っている項目は無い。PG05.6で増えるのは、4.0のカードを挿したときの速さだけだ。
SDも読みたい人、MacでRefresh Proを全部使いたい人も、PG05.5でいい。
買う前に確かめる4つ
- 手持ちのカードが CFexpress 4.0 か。 2.0のままなら1,700MB/秒で止まり、短くなるのは1分49秒になる
- Mac側のポートがUSB4かThunderbolt 3以降か。 ハブ経由にせず直挿しする
- SDを読む必要があるか。 あるならPG05.6の1台では終わらない
- Refresh ProをMacで使うか。 使うならPG05.5にする
どちらを買うかは、リーダーではなく、いま使っているカードで決まる。
結局どちらを買えばいいのか。おすすめは2通りに分かれる
PG05.6を選ぶ
- CFexpress 4.0のカードを使っている
- 1回の撮影で数百GB持ち帰る
- MacのUSB4ポートに直挿しできる
- カードはCFexpressだけで、SDを使わない
PG05.5で足りる
- 手持ちがCFexpress 2.0のカード
- SDと2枚挿しで取り込みたい
- MacでRefresh Proを全部使いたい
- 1回の取り込みが100GB前後で終わる
僕は建築が中心で、1日に数百GB撮ることはめったにない。年7時間半短くなるなら入れ替えるが、3時間なら入れ替えない。
最終結論
CFexpress 4.0のカードをMacのUSB4ポートに直挿しできるなら、ProGrade Digital PG05.6 を買う。 512GBが2分31秒になり、1回で4分19秒短くなる。
手持ちが2.0のカードなら、PG05.5にする。 短くなるのは1分49秒にとどまる。SDも読めて、MacでRefresh Proも3機能とも動く。
カードごと買い替えるつもりなら、PG05.6と4.0のカードをまとめて入れる。リーダーだけ速くしても、カードが古ければ2分31秒には届かない。
仕様
2023年9月29日発売。標準価格15,200円(税込)。商品名は「CFexpress Type B USB4 シングルスロットカードリーダー」で、PG05.6は型番。
(SDは無い)
1.0 / 2.0 / 4.0
メタルプレート
Windows 10以降
よくある質問
MacはUSB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)に対応していますか?
対応していません。Macが対応するのはUSB 3.1 Gen 2の10Gbps=1,250MB/秒までで、Apple シリコンのMacも同じです。20Gbpsをうたう USB 3.2 Gen 2x2 のカードリーダーをMacに挿すと、10Gbpsまで落ちて動きます。USB4にも20Gbpsのモードがありますが、USB 3.2 Gen 2x2 とは互換性のない別のモードです。
ProGrade Digital PG05.6はいくらですか?
2026年8月31日のAmazon.co.jp(プログレードデジタル正規輸入品)で15,640円(税込)でした。SDも読めるUSB 3.2 Gen 2のPG05.5は同じ日に12,665円でした。
USB4のカードリーダーにすると取り込みはどれくらい速くなりますか?
CFexpress 4.0のカード(読出3,400MB/秒)なら、512GBの取り込みが6分50秒から2分31秒になります。1回あたり4分19秒です。手持ちが2.0のカード(読出1,700MB/秒)なら5分1秒で、縮むのは1分49秒になります。
PG05.6でRefresh Proは使えますか?
Windowsでは全機能が使えます。Macで動くのはカードの寿命を見るヘルスだけで、速度を新品に戻すサニタイズとファームウェアの更新は動きません。MacでRefresh Proを全部使うなら、USB 3.2 Gen 2のPG05.5になります。
ProGrade Digital PG05.6(CFexpress Type B USB4 シングルスロットカードリーダー)
価格は2026年8月31日にAmazon.co.jpのプログレードデジタル正規輸入品で確認した金額(税込)です。変わるのでリンク先で確かめてください。
情報の出どころ
- 仕様
- ProGrade Digital公式のデータシート PS-PG-05.6-09-23(2026年8月31日)。
- Refresh Proの対応
- ProGrade Digitalの対応表 バージョン3.1.2(2026年8月31日)。
- Macの対応規格
- Appleの技術仕様(2026年8月31日)。
- 価格
- PG05.6・PG05.5ともAmazon.co.jpのプログレードデジタル正規輸入品(2026年8月31日)。
- 取り込み時間
- 512GB・1.3TBを1,250/1,700/3,400MB/秒で割った値。年間は週2回・年104回で計算した。
こっちも読む
- SDカード側の書き込みの速さは ProGrade SDXC V90 の記事で測っています。
- Mac mini の机でリーダーを挿しっぱなしにするなら、Satechi のスタンド&ハブ と組み合わせられます。
- 取り込んだあとの置き場所は 10GbEの NAS の記事へ。